藤枝雅『飴色紅茶館歓談』

Kindleで買ったはいいけど、容量の都合上、泣く泣く削除を繰り返していて、供養のために記録を残しておこうシリーズパート2。

 

あまり読み込んでないので感想もないのだが、これは百合姫に連載されていた作品で、紅茶の喫茶店を営む芹穂と、そんな彼女に恋心を抱きながら働くさらさの百合作品。

最初の短編が出たのが2003年らしく、連載開始は百合姫vol.6(まだ独立増刊する2008年、vol.11よりも前の、季刊誌時代)。キャラクターの造形が、2000年代前半のギャルゲー的である(TH2の幼馴染みキャラを喩えに出しているのを見たことがある)。概ね穏やかな雰囲気で、事件も、修学旅行で一時的に離れるとかその程度のもの。ギャルゲーの日常パートくらいの気持ちで読めた。で、舞台装置たる店は、宝くじで当てた金で、というのだから、無理矢理非現実的な理想郷を奥行き無く作る感じは、ドッカーンで死んで異世界に行ってハーレム作るのと大差ないなぁなんて思ったり。そういう唐突さは随所に見られて、その修学旅行回は「五十年後も隣にいてね」という、聞いた側は告白に、言った側は良い人間関係としての投げ掛けをして話は終わるのだが、ここにはそれへの返答も書かれない。たぶんこのあとを書くとすると、誤解の解消だとか百合の否定にならざるを得ないが、だからこそ余計なことは書かれない。綺麗な世界である。

ただ恥ずかしながら全二巻なのに私は二巻目を買ってない。なので感想はここまでで。

 

飴色紅茶館歓談: 1 (百合姫コミックス)

飴色紅茶館歓談: 1 (百合姫コミックス)