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松本佐保『熱狂する「神の国」アメリカ 大統領とキリスト教』

アメリカ政治を理解するのに常に付きまとってくるのが宗教問題である。日本ではまだ馴染みの薄いロビー活動(当然日本にも利益集団はいるが…)において大きな役割を果たすキリスト教という姿を見ると、アメリカが先進国の中でも最も先進国的ではない国家だと感…

フォーリン・アフェアーズ 1月号

アメリカでトランプ大統領が就任してから一週間近く立つが、まだその全貌・思想は見えてこない。部分的には選挙戦通りに動き始めたのが分かるものの、では選挙戦の主張のうち、どこまでを実際に履行するのか、まだ知る由もない。いったいメキシコとの壁の費…

杉本浩一、福島良治、若林公子『スワップ取引のすべて』

私が元々持っていたのは第4版だったが、残念ながら最近第5版が出たとのこと。そこで、買い直してみたところ、割かし修正点は多かったので、概ね満足である。 デリバの世界では、大概スワップから勉強しましょうという古いセオリーがあるらしいものの、スワッ…

黒崎輝『核兵器と日米関係 ─アメリカの核不拡散外交と日本の選択1960-1976』

1. シンゴジラ評論から twitterで著名のMValdegamas氏(旧・スースロフ氏)が、ブログ(シン・ゴジラ論のあとのシン・ゴジラ論 - Valdegamas侯日常)で書いたシン・ゴジラ評。政治史、外交史的な立場から評論した数少ないエントリーとして、ネット界隈で注目…

筒井清忠編『昭和史講義』

かなり気合の入った執筆陣による、戦間期についての論文集。 研究の最前線にいる研究者が、自身の専門について最先端の内容を盛り込んでいるため、生半可な気持ちでは読めないが、高校日本史程度の前提知識があれば、「あの時習った話は、最新の研究ではこう…

鷲崎健『成すも成さぬもないのだが これまでのこれからも』

ファンとして紹介しておきたい。アニメ声優のラジオのパーソナリティ、イベントのMCとして、ある狭い界隈では有名人の鷲崎健初のエッセイ。 10年来のファンとしては、聞いたことある話も多いが、テンポ感が良く、立て板に水の文体は読んでいて心地良い。月一…

AL『心の中の色紙』

ここ一年、個人的に最もよく聞いている邦楽ロックは、andymoriだったりする。黒沢ともよ(声優)のラジオを聞いていて、ちょこっと話題にのぼっただけではあったけど、試聴してみたところ予想外に良くて、それから一年間ひたすら聴き倒している。小山田壮平は…

『アステイオン』84号

雑誌業界は、衰退の一途を辿っているとは言え、まだまだ世の中にはとてつもない数の雑誌が出回っている。バカみたいに種類があるのにも関わらず、そして興味のある向きは多いにも関わらず、国際政治について手厚くカバーされた雑誌は思いの外、少ない。イデ…

ティモシー・ガートン・アッシュ『ダンシング・ウィズ・ヒストリー』

英国がEUを脱退した。 珍しく、今を時めく話題から始めてみたが、様々なしたり顔の論者が既に紙面を己の筆で彩っていることだろうから、私から言えることなどほぼ無い。しかしながら、この問題は、TGA(Timothy Garton Ash)がやや語っていた話ではあったの…

石川文康『カント入門』

世の中に、カントの新書は意外や少ない。カントという名前の知名度はおそらく哲学者の中でもトップクラスかと思われるが、でも、では実際にどういうことを言った人なのか知っている人も、同じく少ないのだろう。 本書は、著名なカント研究者(だった)石川文…

カプースチン 自作自演集『8つの演奏会用エチュード』

あまり、ジャズに造詣が深いわけではないが、クラシック好きからすると、有名なジャズ作品。(と言っても、私はそこまでクラシックマニアではないけど) カプースチンはウクライナのホルリフカ出身で、モスクワでクラシックの正統的な教育を受けた人物である…

新井英樹 『RIN』

世の中に、高尚な漫画読みが好きな漫画家というのがいる。 近づきたくない世界だが、確かに存在していて、ユリイカに特集されてしまったり、インテリ有名人が読んでます宣言していたり、オサレ雑誌に載っていたりする、ああいうあれのことだ。 新井英樹もそ…

Yefim Bronfman Plays Prokofiev Concertos and Sonatas

ブロンフマンの手による、プロコフィエフのピアノソナタ全集、ピアノ協奏曲全集のボックス。 イェフィム・ブロンフマンと言えば、ロシア系イスラエル人ピアニストであり、そのスケールの大きさと正確無比な演奏は、ヴィルトゥオーゾの多い現代においても評判…